同期でいちばん売れたのって、丸亀製麺さんかもしれない。

香川県住みます芸人

梶 剛

2025.8.26


香川県出身で、2012年から“住みます芸人”として地元密着の活動を続けている梶剛さん。芸人としてのキャリアは今年で25年。同じく25周年を迎えた丸亀製麺に対して、地元を愛する目線と食文化を肌で知る目線から、特別な想いを語ってくれました。

うどんは“空気”のようにあった

小さい頃、讃岐うどんはどんな存在でしたか?

もう「暮らしの一部」って感じでしたね。特別なものじゃなくて、空気みたいに当たり前にあるもの。小さい頃は外に食べに行くというより、家で母親が打ち込みうどんを作ってくれたり、近所の祭りなんかでも、誰かがサッと作ってくれたりして。
うどん屋さんに通い始めたのは、自分でお金を使えるようになった高校生の頃からで、部活の合間や帰り道によく食べてました。

18歳から大阪に出られて、讃岐うどんには出会えましたか?

いやもう、当時は全然ですよ。衝撃でしたね。大阪に出て知ったんですけど、讃岐うどんみたいなセルフスタイルのお店がほとんどなくて。どこに行けばええねん…って(笑)。「これは香川の特別な文化だったんだ」って、県外に出てから気づきました。だから、うどんを食べる回数も減って、代わりに牛丼とかそばに流れちゃってましたね。

香川県の住みます芸人になってからはどうですか?

香川に戻ってきて、ある意味では讃岐うどんをPRする側の立場になるじゃないですか。番組でも色々なお店に伺わせてもらったりして、改めてこれだけのうどん店が香川にあるんだなぁと再認識しました。
それに一軒一軒、それぞれの美味しさがあって、奥深いんですよ。やっと“うどん”という存在をちゃんと意識できたというか、ちゃんと向き合うようになった気がしますね。

丸亀製麺は若手芸人の救世主!?

丸亀製麺はよく利用していたのですか?

若手の頃、大阪や東京で芸人仲間とよく行ってましたよ。財布にやさしいし、若手芸人にはありがたいんですよ。みんなで「丸亀行こや!」ってよく言ってました。自分にとっては、セルフ式の讃岐スタイルで食べられるうどんチェーン店って当時はあまりなかったので、懐かしさだったり、安心感がありましたね。

好きなメニューやこだわりの食べ方があれば教えてください。

僕はもうシンプル派。出汁と麺の味をしっかり楽しみたいんで、ネギもあまり入れないんです。他の具材をのせちゃうと味が変わっちゃうから。でも、その分サイドメニューは大好きで。天ぷらとかも作りたてで美味しいし、特に「わさびのおいなりさん」は感動モンでした。
あと「うどーなつ」。これ、番組のケータリングで置いてあって、丸亀製麺とは知らずに食べたんですよ。食べた瞬間「何これ!?」って衝撃を受けて、どこのドーナツ屋さんやろ?と思ったら、丸亀製麺って聞いてさらに衝撃で。あの美味しさは意味わからないです。うどん屋さんやのに。

丸亀製麺のお店の雰囲気などはいかがですか?

オープンキッチンで作っている様子が見えるのがエエですよね。あれ、子どもにとっては食育にもなるし、大人にとっては安心感がある。食べ終わってお盆を返すときも「ごちそうさま」とコミュニケーションできるのもお気に入りです。
あと、セルフスタイルならではの“自分で選ぶ楽しさ”があるのも魅力やと思います。芸人仲間を香川のセルフスタイルのお店に連れて行くと、みんな楽しんでくれて。体験型というか遊園地のアトラクションのような楽しみ方ができるのはセルフだからこそかもしれないです。

芸歴25年、同期は「丸亀製麺」

丸亀製麺が今年で25周年。芸歴と重なりますね。

そうなんですよ!僕も2000年にデビューしたので、完全に“同期”です(笑)。この業界にいるとよく「同期は誰?」って聞かれるけど、これからは「丸亀製麺です」って答えようかなと。本当に丸亀製麺は、どの同期よりも売れてますから。世界進出までしているし、すごすぎますよね。同じ25年を過ごして、ここまで成長できるんか、という感じです。

香川県出身として、丸亀製麺の全国展開をどう見ていますか?

いやもう、めちゃくちゃありがたいですよ。店名に「丸亀」ってつくだけで、自然と「香川」の話につながるじゃないですか。「丸亀」という名前を全国に広めていただけるだけでも、香川のPRになっていますし。住みます芸人として香川をPRする身としては、こんな心強い味方はいないですよ。

今後の丸亀製麺に期待することはありますか?

変わらず、いつでもそばにいてほしいですね。個人的にうどんのすごいところって、どんな体調でも、どんな季節でも、「うどんは絶対いらん」とならないことなんですよ。いつ、どんなときでも、うどんはいけるんです。
それを痛感するのが、子どもたちと外食するとき。うどんだったら必ず食べてくれるから、丸亀製麺さんにすごくお世話になっています。
子連れでも行きやすくて、通路も広いし、うどんをカットできるグッズまで置いてある。そういう気配りができるお店って、本当にすごいです。子どもたちも、うどんだけは自分で箸持って食べるんですよ。親として丸亀製麺のありがたみを改めて感じています。

PROFILE

梶 剛(かじ・つよし)

香川県出身の吉本興業所属のお笑い芸人。NSC大阪校22期生で、かつてはムーディ勝山さんと「勝山梶」として活動し、現在はピン芸人として活躍。2012年から「香川県住みます芸人」として地元に根ざした活動を展開し、「かじ祭り」や「かじ笑店」などの地域イベントもプロデュース。うどん県関西観光交流局本部長や丸亀文化観光大使など、多くの地域PR役職も務める。